診療報酬改定2022年度のクリニックへの影響を考えようQ 157
こんにちは。
「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。
ここ最近、2022年度の診療報酬改定について、お客様とお話する機会が多くありました。
とはいえ、お忙しい先生もいらっしゃると思います。
「まだあんまり分かってないな」
こうした先生のために、要点を2つに絞ってお伝えしたいと思います。
診療報酬改定には、国の意向が詰まっています。
一緒にこの2022年度の改定を考えてみましょう。
※この記事は次の人にオススメです。
・診療報酬改定2022年度について、まだ把握していない方
クリニックにも影響があるリフィル処方箋の仕組み
処方箋の反復利用ができるのが、「リフィル処方箋」です。
上限3回ではありますが、処方箋の反復利用ができるようになります。
都度都度、受診する必要がなくなるため、これは患者様にとっては、便利な仕組みかもしれません。
反面、クリニックにとっては再診率が下がり、減収となる可能性が高いと思います。
医師会は以前より反対していましたが、今回の改正で導入されることになりました。
さらに、リフィル処方箋による投与期間が29日以内の投薬を行った場合には、100分の40の減算は適用されないことになります。
30日以上の投与では従来とおり、100分の40の減算となりますので、長期投与についてその期間も考える必要があります。
オンライン診療を行うクリニックへ
オンライン診療についても、評価が上がってきました。
(1)初診料 251点
(2)再診料 73点
初診料についてはしっかり上がりましたが、まだまだ対面診療の9割程度です。
オンライン診療に踏み込まない先生の多くは、この報酬面の問題を気にされています。
この適正実施を評価する方向は変わらないと思いますが、少しでも採算が取れるようになることは良いことだと思います。
ちなみに、オンライン診療について欠かすことができない「システム費用」については、別途徴収できますが、
中医協の資料によれば徴収しているクリニックは約33%。金額にして800円くらいとのことです。
患者様の負担にはなりますが、適切なオンライン診療の実施という点からも徴収する先生が増えていくものと思われます。
診療報酬改定2022年度の次
診療報酬に限らず、税制改正など、新しい情報をしっかり取り込むようにしたいですね。
ご自身で集めるだけでなく、専門家にご相談頂くことをお勧め致します。
2022年度診療報酬改定の次の2024年度こそ、本丸の改定になります。
メインは急性期病院となりますが、当然、クリニックへも影響はあります。
しっかり足場を固め、改定という外的要因に負けない強いクリニックを作っていきましょう!