セカンドオピニオンにより医療経営を改善した事例
こんにちは。
「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。
「日常の業務は問題ないんだけど、専門性の高い相談に対する回答に不安がある」
「他の税理士の意見も聞いてみたい」
「医療経営に関する部分だけ、医療経営に精通した税理士に相談してみたい」
こうしたよくあるニーズにお応えしているのが、「セカンドオピニオン」サービスです。
そこで今回は、セカンドオピニオンとして関与した事例の中から2つ、ピックアップしてご紹介していきます。
※この記事は次の人にオススメです。
・セカンドオピニオンによるサポートを受けてみたい人
増収増患対策で増収する
増収増患のアドバイスが欲しいというニーズも多くあります。
医療機関等の増収増患対策は、そもそも医療機関の収入の仕組みが理解できていないとアドバイスができないためです。
「診療報酬」・「地域医療体制」・「診療科別の特色」・「医療法による広告規制」・「地域医療連携」等々、さまざまな医療経営に対する知識と経験を必要とします。
通常の税理士業務に関しては今の顧問税理士で充分だとしても、医療経営に関してはセカンドオピニオンが必要となるケースです。
「診療単価を上げる」・「新患を増やす」・「紹介を増やす」・「平均在院日数を短縮する」といった患者さんに直接関係するような切り口もあれば、「地域の中で必要とされる役割を担う」・「他院と差別化する」・「専門性を高める」といったマーケティング的な切り口もあります。
さらに、病院と診療所でも対策は異なりますし、病院の中でも入院と外来で異なります。
経験則として、病院よりも診療所の方が成果は早く出ます。
収入が増える話ができる税理士とできない税理士では、将来大きな差が出ます。
このような場合に、セカンドオピニオンをご検討ください。
詳細な医療経営の増収に関しては、過去の記事で解説していますので、そちらをご覧ください。
「Q108 減床を見据えた病院経営の今後と赤字脱却のポイントとは」
病院経営の入院収益改善に関しては、こちらの記事をご覧ください。
「Q114 病床利用率・平均在院日数などを計算して医療経営にいかす」
MS法人を有効活用する
MS法人に関するご相談もとても多いです。
それだけ、不安があるということだと思います。
直近の事例を2つご紹介します。
(1)経営コンサルティング料
顧問税理士の指導により、毎月200万円の「経営コンサルティング料」を経費計上していた事例です。
もちろん、実態があれば良いのですが、根拠はあるのでしょうか。
実務上ポイントになるのが、外部の経営コンサルティング会社に依頼した時との比較です。
月200万円の経営コンサルティングとは、かなり大規模はコンサルティングとなります。
当然、コンサル会社から「提案書」・「見積書」・「工程表」・「契約書」・「請求書」等が出るはずです。
そして、当然、経営コンサルティングの「成果物(=目に見える改善結果)」もあるはずです。
成果物のないコンサルティングはありません。
税務調査においても、これらの資料の提示を求められます。提示できなければなりません。
特に、◯万円/月という「丸い金額」は言い値の印象を受けるため、税務調査の対象になりやすいです。
しっかり、根拠を持って報酬金額を設定するようにしてください。
(2)派遣料
こちらも顧問税理士の指導により、病院とMS法人間にて「人材の派遣」を行っていた事例です。
病院の方で「派遣人件費」として、経費計上していました。
これは金額の正当性以前に、人材派遣を行うためには、「免許」が必要です。
人材派遣の免許なしに、派遣業務をすることがないようにしましょう。
まとめ
セカンドオピニオンを利用することで、2人の専門家からアドバイスを受けることができるようになります。
もともとの税理士に対する信頼が100%でないために、セカンドオピニオンを必要とするわけですから、多くの場合、セカンドの方へ顧問税理士を切り替えるようになります。
反対に、もともとの税理士の方に危機感が芽生え、所内のベテランへの担当変更など、その対応を改善してくれることもあります。
つまり、どちらに転んでも、お客様にとって「セカンドオピニオン」は良い選択となります。
これが、セカンドオピニオンをお勧めする最大の理由です。
医師にも個人差があるように、税理士にも個人差があります。
セカンドオピニオンの利用により、また新たな「出会い」が待っているわけです。
先生にとって、より良い税理士と出会えることを願っております。