令和3年度税制改正で医療機関へ伝えたいこととは

 

こんにちは。

「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。

今回は令和3年度の税制改正について解説していきます。

「税制改正ってたくさんあるけど、医療機関には関係ないものが多いよね」

このように仰る先生が多くいらっしゃいます。

もちろん、医療経営に専門特化したHP・ブログとして、「医療機関に関係する部分のみ」に限定していきますので、ご安心ください。

※この記事は次の人にオススメです。

令和3年度税制改正の中から医療機関に関係する重要なものだけ知りたい人

全体像

今年の税制改正は、非常に小粒となりました。

言うまでもなく、新型コロナウイルスの影響です。

法人・個人問わず、厳しい状況の人が多いため、広範囲で増税にはなりませんでした。

また、大きく利益が出るという前提もないことから、節税になるような改正も少なかった印象です。

結果として、期限が迫った税制の「期限延長」という形が多くなりました。

医療機関の皆様は、下記の2つの税制を押さえておきましょう!

※どちらの制度も「令和3年4月1日〜令和5年3月31日の間に開始する各事業年度」において適用されます。

所得拡大促進税制の見直し

支給した人件費が増えた場合に、増えた金額の15〜25%の税金の控除が受けられるというものです。

経費の大部分が人件費となる医療機関には、特に有効な節税対策です。

制度の詳細はこのブログで解説していますので、下記リンクよりご確認ください。

(1)従来

「継続雇用者(今期と前期24ヶ月在籍した人)」に対する給与が前年比で1.5%以上増加

かつ、「給与総額」が前年度以上

(2)改正

「給与総額」が前年度比1.5%以上増加

(3)改正による効果

継続雇用者という今期と前期で24カ月いた人で判定していたものが、職員全体で判定することになります。

つまり、従来は24カ月ずっといた人に対して、1.5%以上「賃上げ」する必要がありました。

それが、職員全体で1.5%以上でOKということで、中途採用した人でも良いことになります。

国としては、新規の雇用増加を促進する狙いがあります。

2020年は退職で人が減ったけど、2021年以降また元の人数に戻したい先生や、分院展開したい先生などは確実に適用を受けるようにしましょう。

ちなみに、25%控除の上乗せ要件も、同様に継続雇用者→給与総額へ変更になっています。

上乗せ要件は決して難しくありませんので、25%の控除を取るようにしましょう。

・Q5「医療法人等の人件費対策には所得拡大促進税制を!

人材確保等促進税制

新規雇用の増加を促進する狙いの税制になります。

(1)要件

新規雇用者に対する給与が前年度より2%以上増加していること

(2)節税額

新規雇用者に対する給与の15%(ただし、雇用者給与等の増加額が上限)

(3)上乗せ要件

上記(1)の要件に加え、教育訓練費が前年度より20%以上増加した場合には、(2)の控除率が5%増えて、20%になります。

(4)改正による効果

新規雇用を増やしたい先生にとっては、節税効果の高い税制になります。

ただし、新規雇用者に限定しない雇用者に対する給与等が増えた範囲が上限となります。

つまり、新規雇用者は増えたけど、今いる職員は辞めていっている状態ではダメということです。

あくまでも、医療機関全体として増員しているイメージです。

まとめ

どちらの税制にも共通しているのが、「新規雇用の促進」です。

人材採用に苦戦する医療機関も多いですが、こうした税制を有効に使うことで、人材確保にかかる費用を上手にコントロールしていきましょう。

「医療経営 中村税理士事務所」ではこうした節税提案を積極的に行っております。

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