医師はどのように資産運用したら良いのか〜つみたてNISA編〜

 

最終更新日:2020年5月26日

こんにちは。

「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。

「資産運用と言われても、何に投資したら良いかわからない」

こうした先生もいらっしゃいます。

前々回のQ 33「医師は貯まったお金を安全に資産運用(投資信託)すべき」では、医師がどのように資産運用したら良いのか、基本的な考え方を解説してきました。

経営者として、管理者として、プレーヤーとしての役割まで求められる医師は大変多忙です。

資産運用は「手間がかからず」「長期的視点で一喜一憂しないでよいもの」という考え方をオススメしています。

その考え方から見て、もっとも当てはまるのが株式投資信託です。

つみたてNISAを利用しない手はない

つみたてNISAは「NISAのつみたて版」とお考えください。

NISAは株式投資を推進するもので、運用した益が5年間非課税になるものです。

確かに個別の株式投資で大きな譲渡益が出れば、税金もかからず、良い面もあると思います。

ただし、たった5年間で資産運用と言えるのでしょうか。

また、通常の課税口座と損益通算(赤字と黒字の相殺)ができません。

このブログでお伝えしたいのは、「多忙な医師がどうしたら、ストレスなく資産運用ができるのか」という点です。

そうした視点からオススメできるのが、この「つみたてNISA」と「イデコ」です。

つみたてNISAの制度の概要

Q33でも解説したように、今、国は国民が金融機関に貯金するのではなく、自分で資産運用し、老後の資金を貯めることを期待して、制度の整備を進めています。

①年間40万円で20年間の投資が可能(最大800万円)

②譲渡益は非課税

③売却・出金がいつでも可能

こうしたメリットがあります。

その反面、デメリットはなんでしょうか?

デメリットにどう対応するか

それは、投資額が最大でも800万円にしかならないという点です。

多くの理事長先生や開業医の院長先生にとっては、ごく1部の資産の運用に過ぎないと思います。

その他の部分は、どうしたら良いのでしょうか?

まずはイデコ(iDeCo)をオススメします。

それでも足りない部分は、通常の課税口座を使って、株式投資信託で良いと思います。

逆を言えば、この「つみたてNISA」と「イデコ」をフル活用しないと損だということが分かると思います。

つみたてNISAで株式投資信託に慣れた上で、通常の課税口座にトライしてみるのも良いと思います。

まとめ

今回は、医師の資産運用としてオススメしている「つみたてNISA」について解説していきました。

次回はもうひとつのオススメである「イデコ」について解説していきます。

株式投資信託として、具体的にどういった商品に投資した方が良いかという点が最後のポイントになります。

つみたてNISAを始めると、まず「投資信託」の商品を選んで購入することになります。

たくさんの商品には、様々な特徴があります。

どれを選ぶべきでしょうか?

ざっくり言えば、「安全性」「リスク」バランスです。

「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」とも言えます。

基本的には「ローリスク・ローリターン」をベースにし、「余剰資金」であれば「ハイリスク・ハイリターン」に投資するという振り分けで良いと思います。

株式投資信託が好きな人とどのような商品に投資しているのか、ポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)の話をするのは、とても楽しいと思います。

たくさんの情報を得て、ご自身の投資理念(=価値観や性格)に合うバランスのものを購入すると良いと思います。

※イデコについては、こちらの記事をご覧ください。

Q36 医師はどのように資産運用したら良いのか?〜イデコ編〜