事例!あなたにとって理想的な税理士の選び方
※最終更新日:2020年8月7日
こんにちは。
「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。
今日は「ご自身に合う税理士」を探している方に向けて、その選ぶ際に注意すべきポイントについてお話しします。
「誰を選べば良いか、分からない」
「どう違うのか、分からない」
「自分が税理士に求めることって何だろう」
こうしたお悩みをお持ちの方も多いかと思います。
そこで、業界歴約20年で表も裏も見てきた私が、選択のお役に立つ情報を整理してお伝えします。
分かりやすいように、下記のカテゴリーに分けてその特徴をお伝えします。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
(2)個人の税理士事務所
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
先に結論から申しますと、どのカテゴリーも良い点と悪い点があります。
「すべてが良い」もしくは「すべてが悪い」ということはありません。
「ご自身に合うか」という1点のみです。
私の事業方針も語っていますが、無理強いする気持ちは全くありません。(ちゃんと弱みもお話しします)
中立的な立場からお話ししていきますので、ご安心ください。
業界の中(内情)も外(お客様の気持ち)も知り尽くした税理士が書いた、「あなたの税理士選びの比較サイト(=記事)」です。
それでは、6つのポイントを順に見ていきましょう!
※この記事は次の方にオススメです。
・自分に合う税理士と出会いたい人
ポイント①担当変更の有無
まずは、担当変更の有無です。
当然、「実力のある担当者」が「ずっと担当してくれること」が1番です。
下記のどのカテゴリーにおいても、それが実現・約束されているのであれば、今の税理士を大切にされることをオススメします。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
①メリット・・・社員数が多いため、お客様に合いそうな人を担当者に選んでくれるという選択肢の多さが魅力です。
②デメリット・・・このクラスになると、3年に1度くらいのペースで担当変更していきます。
「当たりの担当者」が来たり、「ハズレの担当者」が来たりしますが、近年、税理士業界は「深刻な人手不足」になっています。
業界の入り口ともいえる「税理士試験」の受験者は大きく減少しており、なかなか優秀な人材が入って来ない状況です。
つまり、「ハズレ」に当たる確率は高まっています。
もちろん、優秀な方もいらっしゃいますので、「当たり」がくるまで担当変更をお願いするという方法もあります。
(2)小規模の個人税理士事務所
①メリット・・・大手に比べて、担当変更が少ないので、良い担当者がずっと付けば問題ありません。
②デメリット・・・社内で競争や売上ノルマがないため、あまり勉強をしていない担当者が多いのも実情です。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
①メリット・・・離職率が高い傾向にあるため、難しいかもしれません。
②デメリット・・・通常の税理士事務所は、一人当たり約24件のお客様を担当しているというデータがあります。
それに比べ、このカテゴリーでは、約50〜70件(90件という事務所も)のお客様を担当します。
行き届いたサービスを期待してはいけません。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所の場合、担当変更はありません。
税理士が私ひとりのため、変わりようがないというのが実態です。(笑)
なぜ他の税理士を雇用しないかというと、「自分のお客様は自分でみたいから」です。
以前に勤めていた事務所は、離職率が高く、頻繁に担当変更していました。
担当変更の都度、お客様は「またイチから説明し直す」という手間が生じていました。
しかし、もっと恐ろしいのは「担当者の内面」です。
担当者自身が心のどこかに「退職」という存在が常に身近にあります。
そのため、会社の仕事に対して将来の展望を持たず、必然的に「お客様の将来」についても考えることができません。
将来に向けての「改善」や「リスク回避」の提案がなされないのはそのためです。
そうした経験から、私のお客様は必ず私が担当し、「事業のビジョン」・「プライベートにおける人生設計」をお聞きして、安心・安全に暮らしていけるように支えています。
反面、弱みもあります。
私に万が一のことが起きた場合に、事務所内でご対応することができなくなってしまいます。
強みであった「担当変更がない」が弱みになってしまうのです。
大変申し訳ないのですが、医療経営に精通した知人の事務所が引き継いでくれることになっています。
(大手・小規模・格安であれば、事務所内で対応してくれます)
さらに、もうひとつ弱みがあります。
私自身が担当するため、「数をさばく」ことができません。
(大手・格安は効率重視のため、すごい数をさばくことができます)
私は品質を最重視しているため、量は求めておらず、お客様が一定数以上増えないように制限しています。
いわゆる「オーダーメイド」対応になるため、価格も高くなってしまいます。
その分、お値段以上の価値をお約束しています。
ポイント②強みを確認する
税理士を選ぶ際には、その強み(=セールスポイント)で選ぶ方も多いと思います。
ご自身が抱える「悩み・課題・ニーズ」にしっかり応えることができる「強み」を持った税理士を探しましょう。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
「自社内でひと通り揃っている」ということが強みです。
何かあれば、部署をまたいで対応してくれます。
また、「大手に依頼している」という安心感もあるのではないでしょうか。
特に、経営者というのは不安な気持ちになることが多いものです。
この安心感は大きな魅力です。
(2)個人の税理士事務所
所長先生との距離が近いことが強みです。
経営者同士で話ができるのです。
経営者の悩みは、経営者が1番よく分かっています。
大手の場合、所長先生と面談する機会はありません。契約から解約に至るまで社員が対応します。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
安いことが最大の強みです。
特に、資金繰りに不安のある創業期においては、大変ありがたいことです。
また、数をさばくために、システムに精通している事務所も多く、アナログではない対応をしてくれることも魅力です。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所の場合、医療経営に特化していることが最大の強みです。
気をつけて頂きたいのは、「医療経営に特化している」事務所は他にもたくさんあるということです。
重要なのことは、「医療経営に特化している」というフレーズではなく、「具体性」があるかということです。
その具体性は、「数字」と「業界内評価」で図ることができ、この2つを合わせたものが「本当の実績」となります。
①「数字」
・医療経営に専門特化して20年以上。相談解決した事例200件以上。
・医療経営の全国規模の専門家集団であるMMPGにて、全国第1位獲得
・税理士であり医療経営士1級でもある(全国で2人目)
②「業界内評価」
・医療経営に関する専門誌で長期連載中(2016年10月〜)
・税務・会計・経営・財務等の医療経営に関するテーマでセミナー講師(月1ペース)※コロナで影響が出ています・・・。
・大手税理士法人にて管理職
「医療に詳しい税理士」はたくさんいます。
その中から選ぶ際には、その詳しいという看板に「具体性はあるのか」、ここを必ず確認するようにしましょう。
ポイント③弱みも認識する
どんな会社にも、弱みはあるものです。
悪口に聞こえると嫌なので、簡潔にお話しします。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
「売上ノルマ」がしっかりあるため、何か提案されるたびに、別途報酬が発生しがちです。
また、「格安」ほどではありませんが、担当者が受け持つ顧問先が相当数あるため、常に忙しく、将来的な提案にまで手が回らないのが実情です。
(2)個人の税理士事務所
所長先生の実力が、もろに組織に反映されています。
専門性は低く、一般的なことを一般的なレベルで答えている所が多いです。
お客様がそれでも問題ないのであれば、弱みとはなりません。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
顧問料月額1万円ということは、税理士事務所の人件費率は30%なので、3千円の人件費がかかっています。
時給千円の担当者が、3時間で対応していることになります。
高いレベルを求めること自体、難しいということがご理解いただけると思います。
それはイコール、担当者の給与が低いことを意味しますので、モチベーションの面でも問題があります。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所の弱みは代わりが効かないこと、そして、オーダーメイド対応になるため高単価となってしまうことです。
どんな業種・業界でも同じですが、強みの裏返しが弱みになってしまいます。
弱みには、「対策」を立てることが重要です。
・代わりが効かない→私の信頼できる知人の税理士(医療に専門特化しています)をご紹介できます。
・高単価→お値段以上の品質であることは当然ですが、その都度、ご請求する形をとっていません。
「税務調査が入ったから」・「相続税の申告や対策をしたから」・「経営改善コンサルティングをしたから」と言って、別途積み重なっていく報酬体系の事務所が多いですが、それでは相談すればするほど、費用がかかってしまいます。
安心してご相談いただくため、「オールインワン」の価格体系にして、総報酬では実は変わらないようにしています。
かつ、節税対策をしっかり取るため、税効果まで含めると十分費用対効果は合うようになります。
「オールインワン」の価格体系ですので、安心してご相談いただくことができます。
ポイント④「顧問料」の範囲を確認する
顧問料の範囲は、しっかり確認するようにしましょう。
「月額顧問料は安いんだけど、コレとアレをお願いしたら、結局他と変わらない・・・。」というケースをよく見かけます。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
社内の各部署から、別途請求の発生する「ご提案」が届きます。
費用に見合う納得のいく効果が期待できる「ご提案」であれば、良いことだと思います。
(2)個人の税理士事務所
比較的、顧問料の範囲で対応してくれますので、安心です。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
「1年目は安いけど、2年目以降は値上がり」という携帯電話料金のような事務所や、売上が上がると比例して顧問料も上がるという体系の事務所が多いので、しっかり確認しておきましょう。
とはいえ、「1番苦しい創業1年目に、低価格で対応してくれる」という点は素晴らしいと思います。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所では、ポイント③でもお話ししましたが、価格は特別のご要望がある場合を除き、「オールインワン」になっています。
HPに掲載している「事業内容」が、すべて含まれています。
「すべてがお客様にとって必要なものである」という考えからきています。
ご注意頂きたいのは、「医療経営」にとって必要であっても、社労士や司法書士が行う業務範囲については含まれておりません。
既にお付き合いがあればその方でも結構ですし、こちらから提携先をご紹介させていただくこともできます。
ポイント⑤業務提携先があるか
お客様のお悩みは、広範囲に及びます。
「税理士」では対応できないものもあるため、「他業種との連携」が欠かせません。
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
社内で連携を取ることができるのが、大手の強みです。
反面、連携が社内に絞られてしまうのが、弱みです。
例えば、司法書士へ連携依頼する場合でも、社内の1セクションである司法書士部門よりも、世の中の実績ある「司法書士事務所」の方がレベルが高いことがほとんどです。
昔は連絡通信手段が乏しかったため、社内連携することに価値がありましたが、今これだけネットインフラが整備された世の中においては、社外の「世間で認められた連携先」とつながる方が、お客様にとって良いのではないでしょうか。
また、部署ごとの縦割り対応になるため、自社内であるにも関わらず、情報共有できていないケースも散見されました。
(2)個人の税理士事務所
社内連携はありませんが、社外連携先がある事務所がほとんどですので、その点は心配ないと思います。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
上記、個人の税理士事務所と同じです。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所では、お客様からのご相談を網羅すべく、信頼できる提携先をご紹介しています。
自社内で完結して欲しい方は、大手がオススメです。
自社内・自社外というよりは、「信頼できる人を窓口(=司令塔)として置くことができるか」、ここが重要なポイントです。
ポイント⑥値段には必ず理由がある
世の中のすべての商品やサービスの値段には、理由(根拠)があります。
まず、お客様が確認すべきは「検討している税理士事務所がローコストで経営されているか」ということです。
それは、「住所が良い(=家賃が高い)」・「人材が多い(=人件費が高い)」といったコストが多くかかる経営は、すべてお客様からいただく「報酬」に反映されることになるからです。
こうした要因は「報酬」に反映されるだけで、「品質」には反映されません。
税理士事務所を「報酬(単価)」と「品質」という2大要因から、4つのパターンに分けて、各カテゴリーごとに検証していきましょう。
①高単価⇔高品質
②高単価⇔低品質
③低単価⇔高品質
④低単価⇔低品質
(1)大手税理士法人(職員数100名以上)
①か②となります。
専門の営業チームや広報、WEBマーケティングの部隊などを抱えるため、どうしてもコストが高くなり、低単価という料金体系は難しいのが実情です。
(2)個人の税理士事務所
所長先生の実力次第で、①〜④のどのパターンもあります。
ただし、先生ではなく、職員さんが担当することも多いため、なかなか「高単価」に踏み込めず、③か④になるケースもあります。
(3)格安税理士事務所(顧問料月額1万円〜)
③か④となります。
そもそも、お客様ご自身が「低単価」を重視されているため、品質は多少仕方ないという方が多いです。
(4)「医療経営 中村税理士事務所」の考え
当事務所では、①であることを入り口としています。
実績のある代表税理士が直接担当することで高品質を維持します。とはいえ、この時点ではまだ高単価かもしれません。
そして、さまざまな「改善提案」や「アドバイス」、「将来的なリスクの開示」のすべてに対する報酬が既に含まれている「オールインワン」サービスと、「確かな節税効果」で、③となることをお約束しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ご自身に合った税理士選びのポイントを、税理士業界を4つに区分しながら、お話ししてきました。
内部の人間しか知らないような、裏話もあったと思います。
冒頭でも申し上げましたが、4つの区分すべて良い点・悪い点があり、一長一短です。
ご自身にとって「優先されることは何か」、反対に「それ程重視していないことは何か」、ここを明確にすることが大切です。
この記事を読んでくださった方が、ご自身の理想とする税理士と出会えることを願っております。