令和4年分確定申告での注意点とは?Q178

 

こんにちは。

「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。

確定申告の時期が迫ってきました。

1年はあっという間です。

「顧問税理士に任せているから大丈夫」

信頼できる顧問税理士がついていることは大変素晴らしいと思います。

難しいところを知っておく必要はありませんが、先生方とお話していて「誤解が多いな」という部分や「改正でもう変更になっています」という部分が多々あります。

そこで今回は確定申告のちょっとしたポイントをピックアップしてご紹介していきます。

全体の流れはあまりありませんので、ご興味のあるところをお読み頂ければ十分です。

※この記事は次の人にオススメです

・確定申告を控えている先生

住宅ローン控除

これは改正が入っています。

そもそも先生方の場合、「合計所得金額」3,000万円以下という要件に引っかかり、使えないことが多いと思います・・・。

これが令和4年中に居住した場合に、「合計所得金額2,000万円以下」という改正になり、ますます使いづらくなりました・・・。

とはいえ、先生がダメでも、共有持分でペアローンを組んでいる場合の配偶者側でしたら適用を受けることができるかもしれません。

また、令和4年分確定申告においては改正後の0.7%の適用を受けることになりますが、特別特例取得(※)の場合には1%の適用を受けることになりますので、どちらの要件か確認が必要です。

※次の期間に契約したもの(消費税10%)

・注文住宅→令和2年10月1日〜令和3年9月30日

・分譲住宅等→令和2年12月1日〜令和3年11月30日

所得金額調整控除は夫婦で適用できる

役員報酬の非課税部分ともいえる「給与所得控除」の上限が210万円→195万円と小さくなっています。

この影響を受けるのは、給与収入850万円を超える人です。

ただし、年齢23歳未満の扶養親族がいる先生は、この「所得金額調整控除」の適用を受け、従来の210万円を控除することができます。

結構、適用を受けることができる先生が多いと思います。

所得税は高所得者に冷たいので、珍しい規定です。

注意点として、お子様ひとりの場合でも、夫婦各々で判定し、両方で適用を受けることができます。

ご夫婦で医療法人の役員に就任されており、共に年収850万円を超えているようなケースです。

類似論点として「扶養控除」は片方しか受けることができません。

注意しましょう。

iDeCoの掛金は各々で控除

ご自身が払った分のみが「小規模企業共済等掛金控除」の対象です。

仮に配偶者の掛金を負担しても、ご自身から控除することはできません。

類似論点として、「社会保険料控除」については配偶者(生計一)の保険料を払った場合には、ご自身から控除することができます。

 

以上です。

顧問税理士と密に連携を取りながら、無理のない範囲で良いので、理解して納得した上で確定申告できることが大切だと思います。