株の損失!確定申告での一歩進んだ取り扱いとはQ105

 

(最終更新日:2020年4月22日)

確定申告時期真っ盛りですが、昨年の株式投資の成果はいかがでしたでしょうか。

「妻の前では、確定申告(株)の報告はしないで」と仰る先生もいらっしゃいます。(笑)

今年の申告については、「例年は損することが多かったけど、今年は益が出たよ」と仰る先生が多かった気がします。

その場合、前年以前3年間の譲渡損失の取り扱いが大切になってきます。

反対に、2019年で損失が出てしまった先生は、2020年以降譲渡損失を繰り越していくことになります。

譲渡損失が出ると譲渡益や配当と相殺できるということをご存知の方は多いですが、その先の注意点について解説していきます。

※この記事は次の方にオススメです!

株の損失が生じてしまった先生

譲渡損失の取り扱いについて、誤解しやすいポイントを整理したい方

株の譲渡損失について、課税上もっとも有利な方法を選択できるようになりたい方

NISAの損失を相殺したい

国の勧めもあり、NISA口座(=非課税口座)を開設されている方も多いと思います。

そして、残念ながら損失が出てしまった・・・という方もいらっしゃるかと思います。

基本的に、上場株式の譲渡による損失の金額は、他の上場株式の譲渡による儲けや配当等と相殺し、残った儲けに対して課税がされることになります。(=損益通算と言います)

反対に、それでもなお残った損失の金額は、翌年以降3年間に渡り、繰り越して、翌年以降の儲けと相殺していくことができます。(=繰越控除と言います)

株式の譲渡による損失の金額が、経費になるイメージです。

この影響なのか、「NISA口座の譲渡損失について、他の上場株式の譲渡損失や配当等との損益通算、繰越控除の適用を受けることができる」という誤解が多いのです。

結論:非課税口座で取得した上場株式を売却したことによる損失の金額はないものとみなされるため、損益通算や繰越控除の適用を受けることはできません。

とはいえ、譲渡益が出た場合には非課税になるわけですから、NISA口座のメリットも忘れないようにしましょう。

上場株式の譲渡損失は必ず損益通算できるわけではない

上場株式の譲渡損失が、他の上場株式の譲渡益と相殺できる話は皆さまよくご存知です。

特定口座と一般口座は通算が可能です。

ただし、NISA口座の譲渡損失は違うという話が上記です。

もうひとつ多い誤解が、「上場株式の譲渡損失の金額が、非上場株式の譲渡益の金額とも相殺できる」という誤解です。

平成28年1月1日以降、株式等の譲渡については、上場と一般(非上場)とに区分して、計算することになっています。

そのため、別区分となる上場と一般の間で相殺(=損益通算)することはできません。

また、繰越してきた上場株式の譲渡損失についても、やはり、一般の株式の譲渡益とは相殺できません。(=繰越控除)

非上場株式を譲渡すること自体、あまりないかと思いますが、実務上、いざ譲渡する際には大きな金額になることもありますので、ご注意ください。

結論:上場と非上場は別区分で交わることはない

譲渡損を相殺しない方が良いケースも

上場株式の譲渡損が生じた場合、真っ先に譲渡益との相殺や上場配当との通算をイメージすると思います。

基本的にはそのイメージで良いのですが、譲渡損を申告しないという選択肢もあります。

(1)申告する

・メリット→譲渡益や配当と通算できる

・デメリット→合計所得金額に含まれる(上場配当との通算後)

(2)申告しない(申告不要を選択)

・メリット→合計所得金額に含まれない

・デメリット→別の特定口座や他の上場株式の譲渡益や配当と相殺できない

つまり、「通算できるか」「合計所得金額に含まれるか」の2点で異なります。

特に、「合計所得金額に含まれるか」については、税法上、各種の所得金額判定に関わってきます。

配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除、住宅借入金等特別控除・・・。

所得金額に一定の制限がある規定は多く、所得が上がることで適用を受けることができなくなります。

所得税は所得が上がる程、適用できる税メリットが減っていく仕組みになっています。

例えば、妻に150万円の譲渡所得が発生した場合、申告することで譲渡損や配当との通算ができる一方、合計所得金額を構成し、夫の方で「配偶者控除」や「配偶者特別控除」が受けられなくなります。

納税者である夫自身にも同じことが言えます。

具体的には、申告した譲渡所得と他の所得を合わせ合計所得金額が1,000万円を超えることになると、「配偶者控除」や「配偶者特別控除」が受けられなくなります。

それだけではありません。

勤務医で勤め先に「家族手当」がある場合にも、やはり合計所得金額で判断され、打ち切りになる可能性があります。

さらに、国民健康保険の対象者であれば、算定基礎に含まれるため、来年度の保険料の金額も上がる可能性もあります。

「申告して損益通算できるメリット」と「合計所得金額が大きくなり各種の税制上の控除が受けられなくなるデメリット等」を慎重に比較する必要があります。

結論:配偶者や扶養親族の「源泉徴収選択口座」で年間利益が38万円を超えた場合、確定申告をすると「配偶者控除」や「扶養控除」が外れてしまうので要注意!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は確定申告の中から株、さらに株の譲渡損についてまとめてみました。

個人的には、手間や負担感の少ない長期間の投資信託をオススメしていますが、個別株においても、2020年は譲渡益が出ることを願いつつ、上手な損失の扱い方も押さえておけるといいですね!

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