お客様事例!税務調査対応を基本業務として、別途ご請求しない理由

 

こんにちは。

「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。

私は、税務調査対応には、別途報酬を頂いておりません。

「税務署へは払わなかったけど、税理士に払うことになったから、払う先が違うだけだよ」という笑えない話をお聞きすることがありました。

「顧問税理士の税務調査対応に不満がある」

「日頃から税務調査対策を意識したアドバイスがない」

「税務調査のポイントや対策がわかっていないので、漠然とした不安がある」

こうしたご意見をよくお聞きします。

税務調査対策は、事前準備が鍵となります。

私としては、常日頃から税務調査を意識したお話をさせていただくため、そこだけ切り離して別途ご請求する意味が分かりません。

そこで今回は、税務調査を経て、より信頼関係が強固になった事例をご紹介します。

前提

・病院のMS法人(神奈川県)

・関連会社に初めて税務調査が入り、下記の指摘事項あり

(1)病院と関連会社が複数取引があるが、節税目的ではないか

(2)役員社宅があるが、私的利用ではないか

(3)交際費が多いが、私的利用ではないか

解決策

(1)病院と関連会社が複数取引があるが、節税目的ではないか

病院の関連会社(MS法人)に入る調査で1番多い指摘がこれです。

確かに節税目的がメインのMS法人が多いのは事実ですが、取引が適正取引の範囲であれば何も問題ありません。

コツは、取引の設定の仕方にあります。

このケースでは、病院とMS法人との間で、下記のような取引を行っていました。

①診療材料の仕入れ・販売

②リネンサービス

③清掃

④不動産賃貸

⑤経営コンサルティング

各取引できちんと根拠を作っておくことが重要です。

最後は根拠同士の戦いになります。

①診療材料や②リネンについては同業他社と比較して、利益率が大きく違わないか(=利益を乗せすぎていないか)。

利益を乗せれば乗せるほど、病院に取っては節税になるからです。

③清掃も同じ発想で、1㎡あたりの標準価格というものが存在しますので、そこから逸脱していないかを見られます。

④不動産賃貸も金額が大きいため、税額への影響も大きくなります。そのため、慎重な対応が求められます。

近隣相場のデータを集められるだけ集めておいて、明らかな異常値は省いた上で、金額設定を行ないます。

意外と厳しいのが、⑤経営コンサルティングです。

他のものに比べ、サービスや商品が見えづらいのです。

極端な話、立ち話で一つ二つアドバイスをしても、「経営コンサルティング」だと主張できてしまうわけです。

そのため、明確な「成果物」の提出を求められました。

(2)役員社宅があるが、私的利用ではないか

社宅を持つ法人はありますが、中でも役員だけが入居している社宅が問題になりがちです。

このケースでも社宅が会社と離れていたこともあり、「通勤に不便なのに、この場所に社宅を持つ意味が分からない」と言われました。

そのため、その役員の会社での役割や功績をきちんと示す必要があります。

(3)交際費が多いが、私的利用ではないか

病院や診療所、MS法人を通じて多いのが、交際費の指摘です。

特に高額な贈答品については、購入した百貨店等から職権で裏付けをとって調べます。

つまり、送り先が仕事関係か仕事関係以外か、簡単に識別されてしまうので注意が必要です。

結果

関連会社との取引が多かったこともあり、当初指摘された事項の修正に応じると約2,100万円の納税となる予定でした。

その後、約半年に渡って税務署と粘り強く交渉を続け、様々な根拠資料を提出し、最終的に交際費の私的利用分約40万円での決着となりました。

交際費については会社側で認識が甘かったことを認め、「今後気をつけます」ということで、別途重加算税の対象にはならずに済みました。

関連会社は病院との取引が多いため、そこを崩されると多額の納税が発生します。

しかも、固定取引が多いため、前年以前も同じ取引をしていることが多く、過去数年分に遡ってすべて修正という最悪のシナリオも想定されます。

そのため、税務調査前にきちんと根拠を作っておくことが大切です。

そこには多くのノウハウが存在します。

このケースでも長期間にわたり粘り強く交渉したことと、専門性の高いノウハウで税額を押さえることができたこと、この2点を大変喜んで頂きました。

まとめ

税務調査対応は基本業務です。日頃からきっちり準備して臨んでいきます。

今回はこのような解決方法を取りましたが、お客様個々に応じた最適な解決策をご提案させて頂きます。

お気軽にご相談ください。