病床回転率を病床利用率と病床稼働率で管理するには
最終更新日:2020年5月14日
こんにちは。
「医療経営 中村税理士事務所」の中村祐介です。
「病床利用率」や「病床稼働率」という指標を経営に活用できていますでしょうか?
病院の方とお話ししていると、「病床利用率」と「病床稼働率」が言葉や計算式として混在していることがあります。
平均在院日数の短縮とセット語られることが多く、とても重要な指標です。
そこで今回は、病床回転率について「病床利用率」や「病床稼働率」といった非財務分析を通じて解説していきます。
※この記事は次の人にオススメです。
・医療特有の経営指標を有効に活用したい人
・財務分析のみならず、非財務分析も経営に生かしたい人
病床利用率と病床稼働率
近年、平均在院日数の短縮が求められているのはご存知の通りです。
ただし、新規患者の受け入れがなければ、病床利用率はどんどん下り、空きベットとなって、最終的には減収となります。
この反比例に悩む病院が多いと思います。
(1)病床利用率(23時59分時点での病床利用率)
算式:在院患者延べ数(退院患者除く)÷(病床数×実日数)
(2)病床稼働率
算式:入院患者延べ数(退院患者含む)÷(病床数×実日数)
病床回転率が重要
この両指標の違いは何でしょうか。
この違いは、23時59分時点で空床だったところに、翌日新規入院があったことを意味します。
つまり、差が大きいほど、ベッドの回転率が高いということです。
ベットの回転率の高さは、入院単価にも影響してきます。
もちろん、病院の機能にもよりますが、同じ機能である病院との比較や自院の過去との比較を通じて、回転率の管理は重要なポイントです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
新規患者の受け入れは、どの病院でも継続的に努力されていることだと思います。
お金に関わる「財務分析」のみならず、こうした「非財務分析」も有効に使って経営管理をしていきましょう!